日本の硬水事情日本にもあった硬水

豊かな自然に育まれた硬水

軟水が多い日本ですが、硬度の高い天然水が生まれている地域もあります。日本百名山のひとつ、山形県飯豊山周辺では、推定500年もの歳月を経て地下岩盤水脈から湧き出た天然水が採水されています。カルシウムやマグネシウム等のミネラルバランスの良さも特徴です。北アルプス連峰・黒部ダム近くの深い洞窟で採水される水は、山々に降り積もった雪解け水が長い年月をかけて地中奥深く浸透して湧き出たもので、カルシウムが豊富。沖縄県は日本では珍しく硬水です。長寿で知られる沖縄においても長寿の村として名高い本島北部、大宜味村喜如嘉の七滝からは地下天然水が採水されています。古代からのサンゴ化石が堆積された土地のため、ミネラルが豊富なのです。
豊かな自然に育まれた水は、健康にもよい水として親しまれています。最近では温泉水や海洋深層水なども発売され、これらはミネラル分が比較的多く、硬度が高めになっています。

出典:「基礎知識からわかるミネラルウォーターBOOK 」
井上正子
取材協力
井上 正子日本医療栄養センター所長・医学博士・管理栄養士・元北里大学保健衛生専門学院教授

女子栄養大学卒業。昭和大学医学部生理学教室にて学位取得。
その後、順天堂大学医学部、女子栄養大学、日本大学松戸歯学部などの講師を勤める。
1973年に日本医療センターを設立し、地域に根づいた栄養教育や企業での栄養管理指導者として乳児から高齢者までを対象にオールラウンドな教育活動をするかたわら、テレビや雑誌などで栄養学的立場からアドバイスを行っている。

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