なぜ、硬水はカラダにいいの?

カルシウム、マグネシウムが体を助ける

健康志向の高まりを受けて、カルシウムとマグネシウムを多く含む硬水への関心が高まってきています。硬水はカルシウムは骨や歯を強くし、心臓の動きや血液の状態を正常に促し、高血圧や動脈硬化を予防するといわれています。マグネシウムはカルシウムの働きや吸収を助けるとともに、心臓などの循環器と関係も深く、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの心臓疾患の予防すると期待されています。
カルシウムは現代人にとって最も不足しているミネラル。不足すると骨粗しょう症を招くことにもなるので、適切な摂取が必要です。さらに注目したいのが、カルシウム・マグネシウムにコレステロールや中性脂肪を分解する働きがあるとされていることです。コレステロールや脂質が多く溶け込んだ血液は現代人の多くが抱える生活習慣病や、脳梗塞や心筋梗塞などの原因になります。硬水を摂取することが、これらの予防につながると考えられています。
ただし、胃腸が弱く、下痢を起こしやすい人は注意すること。また、硬すぎる水を常用すると結石の原因となる可能性もあります。疾病のある人は医師に相談して、適切に飲むことをおすすめします。

出典:「基礎知識からわかるミネラルウォーターBOOK 」
井上正子
取材協力
井上 正子 日本医療栄養センター所長・医学博士・管理栄養士・元北里大学保健衛生専門学院教授・一般社団法人アクアミネラーレ協会理事・一般社団法人アクアミネラーレ協会理事
女子栄養大学卒業。昭和大学医学部生理学教室にて学位取得。
その後、順天堂大学医学部、女子栄養大学、日本大学松戸歯学部などの講師を勤める。
1973年に日本医療センターを設立し、地域に根づいた栄養教育や企業での栄養管理指導者として乳児から高齢者までを対象にオールラウンドな教育活動をするかたわら、テレビや雑誌などで栄養学的立場からアドバイスを行っている。
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